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2008年7月6日 - 2008年7月12日

2008年7月11日 (金)

今日は母成にて、練習走行。

 今日はお休みであるが、天気が今ひとつ。朝からどんよりと曇っている。しかし、雨が降ってくる感じはない。でも、こういう天気だと今ひとつ気が乗らないのである。家の中の事を何やかにや済ましていたら、時間はもうお昼近い、、、

 さあ!気を取り直して出かけよう!! ちょうどファンカのガソリンが残り少ない。ガソリンを入れればいいのだが、行きつけのスタンドと目指す方向はまったく正反対の方向、スタンドはそこらにいくらでもあるのではあるが、どうも僕はガソリンスタンドと床屋は知っているところじゃないと落ち着かないので、極力いつもの場所を利用しているのだ。それにこのガソリンの高騰、正直台所事情も厳しいので、、、  そこで、予定していたスカイバレーから行き先を変更。母成峠へと赴く事にした。母成峠は郡山の熱海町と猪苗代町中丿沢を結ぶ峠道で、以前は有料道路、母成グリーンラインとして運営されていたが、償還され現在は無料である。高校生の頃、裏磐梯まで自転車で行った帰りは必ずと言っていいほど通っていた道である。勾配はスカイバレーほどキツくないが、なまりきった脚をやさしく?目覚めさせるのにはいいかもしれない。

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旧母成グリーンライン 熱海側料金所跡から出発。

余談だが母成峠は車やオートバイの走り屋さんの集まる場所でも有名で、(僕もその昔、ちょっとだけお世話になった事もある)写真の道の奥にある第一コーナーでは、過去多くの事故があり、何人もが命を散らせている、、、、、  走り出すと、すぐに気づくのは道の悪さである。まあ、全国的に見れば珍しくもないのかもしれないが、峠道の宿命か、ゼブラ舗装がしてあり、それを乗り越えるたびにガタンガタンとハンドルが取られる。決して乗り心地にいいものではない。それに下ってくる時には気をつけなくては行けない。下手に突っ込むとハイスピードでの落車!となり得るから。(せっかく傷が治ったのだから、、、もう落車はごめんなのだ!!) 軽いギアでワッセワッセと登る。正直最初はキツかった、、、ノンストップパワープレイで頂上まで行きたいが、今回の練習、少しインターバルももうける事にした。スタートから4㌔地点で湧き水発見、ワンボックスバンが一台停車しており、数人のおじとひとりのおばがいくつものポリタンクに給水中である。近くに止まり、軽く会釈をする。するとおじの一人が、「ひるくうらむでてんのか」と話しかけてきた。「、、、、、」「!」「あっヒルクライムですか、まあ、少しだけ」 なかなかに、日本のいなかのおじには横文字は浸透しない。水をくみ、少し談笑。根っこが生える前に出発! 脚が鈍っているので、ほんとうに辛いのだが、ここ母成は、スカイバレーに較べて勾配が緩いので、助かる。しかし、フロントのコンパクトギアはこんなに重いのだろうか、、、スズメバチのフロントインナーがたまらなく恋しい、、、(MTBのため、フロントが3枚なのだ、、、) いやっ!ここで鍛えなきゃいかんばい!(何弁だ?) フロントはインナーのまま、ギアを2段目?2速?と言うのか?? に上げて重くして坂を登る。脚力がないのでケイデンスが下がり、当然スピードダウン、、、うんにゃあ、いいのだいいのだ、ゆっくりになってもいいから、確実に登ろう。と自分に言い聞かせ、ゆっくり登る。 はあ、はあ、はあ、、、、 自分の息づかいと車輪、ギアが回る音だけの世界。そして、傍らの森の中からは、ウグイスの谷渡りが響き渡る。考えてみれば、苦しいがいい時間なのだ。充実した時間なのだ。幸せな時を噛み締めながら、登っていく、、、

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山頂、母成古戦場記念碑にて、、、ここは、戊辰戦争の激戦地跡。畏敬の念をいだきつつ、、、

 ほどなく山頂に到着。駐車場にて10分休憩。写真撮影、、、 ここからは中丿沢温泉に向けて一気に下る。ストレート区間が多いので本気で廻すとかなりのスピードが出る。ロードバイクのタイヤをまったくと言っていいほど信用していない僕は、少しおとなしめに下る、とは言ってもメーター読みで70近く出ている。気を引き締める。小さなギャップでもフレームからダイレクトに響いてくる。MTBのそれよりかなりストイックだ。今現在開催中の”ツールドフランス2008”でも落車が多く、もうすでに3人がリタイヤしている。ロードはコワい。

途中、道路脇に点在する牧草地の緑が奇麗で目にやさしく飛び込んでくる。その中の一カ所のゲートが開放されているので、ちょっとお邪魔した。のんびりと歩いていく。緑の絨毯のような光景。素晴らしい。ふと足元の草に何やら黄色い虫がいる。見た事もない甲虫、コガネムシや花ムグリの一種のようだが、その模様がいい。阪神カラーとでも表現したらいいだろうか?現在セリーグだんトツトップも手伝って、「うんゲンがいいな」と写真撮影。僕は巨人ファンだが、、、

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阪神コガネムシ。なんともいい模様。この模様も何かに役立っているのだろうなあ、きっと。

さてさて、ここで事件である。おだやかに写真撮影などを楽しんでいると、けたたましくクラクションの音が静寂を破る! 音の方を見ると、白いパジェロが入り口に止まり、中から2人の男がこちらをにらみつつ、こう言い放ったのだ。ものすごく嫌な威圧感を持った言い方で、、、一回目はよく聞こえず、「はい?」と聞き返すと、さらにでかい声で「出てくださいっ!!!!!」 となんだかほとんど犯罪者扱いである。穏やかな気持ちで緑と接していた僕の心は一転、にわかにかき曇り、稲光りも、、、 近づくと「ここは立ち入り禁止ですっ!!」 と無愛想に言う男。 う〜む完全に犯罪者扱いだ。この扱いは。「すみません、ゲートが開いていたもので」と僕も完全に無愛想に返す。「作業中でしたから、、、」 これ以上謝る気もしない。たしかに入ってしまった事はまずかったと思うしお詫びもしよう。しかし、ものには言い方と言うものがある。しかもここは県の土地かもしれないが、と言う事はおごって言わせてもらえば、県民税を支払っている私たち共通の資産ではないのか! そこで悪い事をしていたのならともかく、ただ、写真を撮っているだけの人間に対し、非礼きわまりない言い方である。「聞きますが、あなた方は県の方?」と聞くと、ほこらしげに、明らかにこちらを見下した態度で「はい!県の者です!」と言う。あまりにもアホでこちらが恥ずかしくなるほどの勘違い役人なので、おもわず、聞き返してしまった、、、言い方が悪いかもしれないが、こういうのを木っ端役人と言うのである!ここで書くのもなんだか、卑怯な気がしたがやはりどう考えても許せないのであえて、書かせていただいた。そして、この件は福島県庁畜産課かどこか知らないが、正式に抗議をするつもりである。今時、スピード違反で捕まっても白バイのおまわりさんはこんな言い方はしない!まったく人をバカにした話であった。

さあ、気を取り直し、また道に戻り一気に下るとすぐに中丿沢温泉に到着である。うん、時間があればここから、国道115号線に出てスカイラインを目指してもいいし、レークラインを走るのもいい。両方と言うのも、、、その場合、スカイラインを浄土平まで登り、折り返してレークラインを目指し、レークラインを走破し裏磐梯へ出て、桧原湖畔を走り、スカイバレーを登り、折り返し、檜原湖を半時計回りに一周しつつ、ゴールドラインも登ってしまい、また、レークラインを通って、母成にもどり、最後に母成を制して、ミッション完了! う〜むこれでとりあえず、裏磐梯の有料道路、元有料道路完全制覇である。(正式には完全とは言えないが、、、)なんて、出来もしないプランを頭に描いてほくそ笑む不気味な僕であった。、、、いやあ、こりゃ無理だなあ。

 中丿沢温泉と言えば、笹団子。笹団子と言えばここ、宝来屋さんである。おいしい試食の結果、今回はお土産に、これを購入!

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表面がカリッとして、中がしっとりとしたちゃんと甘い!おいしいあげまんじゅうである。

補給食に、笹団子を天ぷらにした天ぷら笹団子(一個100円也)を注文したら、お店のおばさんがサービスでいいよ。とただで食べさせてくれた。ありがたい。帰りの登り分の栄養をいただいた感じである。ごちそうさまでした。

さて、時間も遅くなってきたが、ここまで来たのだからと、昔、何度か訪れた事がある、ハーブヒルコテージという小さなカフェに立ち寄ってみたくなった。ハーブヒルコテージは中丿沢温泉から3㌔ほどの山間、達沢というちいさな集落にある。僕も以前、オートバイや車で来た事があったが、今日は本当に久しぶりの訪問のため、道をはっきりと憶えていない。温泉街の法被をきた若いお兄さんに道を聞いて出発。

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杉林に囲まれた、いなかのちいさな道をのんびりと走る。なんとなくトトロの森と言った風情も。

10分ほどで到着。 ご紹介しよう〜、ここが、ハーブヒルコテージ!!!

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道から見ると鬱蒼としたイングリッシュガーデンが目を引く。そして、その奥には、、、

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まるで、おとぎの世界にやって来たような錯覚を憶えるかわいい建物が、、、

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お店に入ると明るい声で、美人なマダム、奈良岡しのぶさんがお出迎えしてくれる。

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はじめて来てもなんだか、懐かしい雰囲気。ちょうど、フランスの片田舎にあるちいさなちいさなカフェ、という雰囲気。ここずっと、毎晩ツールドフランスをCSで観戦しているので、なおさらにそう思う。いい雰囲気。

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店内には、名物の石窯で焼いた手づくりパンも。さっそく奥へのお土産に二つ購入する。

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どうです?いい雰囲気でしょ。ここで石窯で焼いたパンをいただきながら、ハーブティーを飲む。癒されますぞ〜。庭にもテーブルと椅子が用意されているので、緑に囲まれてオープンカフェスタイルも楽しめる。いいお店だから出来る、いい時間の過ごし方、、、、、素敵なお店。

さて、パンをいただいて急ぎ、帰路につく。といっても、また、母成峠を登って越さなくてはならない。頑張る、ひたすら頑張る、、、、、。時間にして40分くらいで通過できると思う。脚は往路の登りよりは、楽になったのかも。 脚がすこ〜し楽になった。、気がする。今回の母成、練習するのはいいコースだと思う。皆さんもぜひお試しあれ〜。それにしても、有料道路三昧ツアー、いつかやってみたい、コースである。

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2008年7月 9日 (水)

7月3日、、、あれから14年、、、船旅の夜は最高なのだ の巻

ヒロシとの出会いが、僕の旅の緊張感を和らげ、そして新たなる出会いを呼んだ。有明の待合室の中で、「3日間、ひとりかな、、、」などと思った事が、幻の様に思えるほどどんどんと友達が出来た。

 まずは、あらためて、ヒロシである。神奈川出身(ど〜みてもそうは見えないのだが、、、失礼〜)全国をバイクで旅する素敵な旅人。昨年石垣島に行った時にハマってしまい、一年間石垣住まい。トラはその時に島の人に貰った犬で、彼の大親友。オートバイのタンクの上で一緒に旅が出来る犬に成長した、、、スゴい! 一旦実家のある、横浜に戻ったのだが、島の暮らしが忘れられず、東京でダイビングの資格を取り、石垣のダイビングショップに履歴書を送り、先方の返事を待たずしてこの船に乗り込んだと言うわけだった。無給でただ、住まわせてもらい、食べさせてもらえばいいというのが条件だそうだ、、、 ヒロシは敬語を使わない。嫌いだから、と言うのがその理由。しかし、彼にはまったく毒気付いたものがなく、さらりとため口が通っちゃうのだ。それどころか、爽やかに、清々しさを感じるくらいであった。これは彼の人となりなのである。会社員を続けていた僕にはスゴく新鮮で、とてもいい勉強になった出会いだった。

 次に、僕の隣のベッドに陣取った、輝利人(きりと)通称きりちゃん 23歳 独身 オーストラリア留学の経験をもつダイバー。オーストラリアは グレートバリアリーフでダイビングの資格をとり、その後レスキューダイバーの資格も取得。留学中はオカダヤ というDFS にてアルバイトの傍ら、せっせと日本人観光客のナンパしまくっていた根っからの”モテモテ男 !!!” 僕の兄の友人にも相当な”モテモテ男!!!”がいるが、その話をすると彼は、「スポーツですよ! スポーツやって体を鍛えると精力もみなぎってくるんですよ!」と、のたまう、、、「う〜む、そういわれてみれば、確かに兄の友人も相当なスポーツマンであるから、納得できちゃうんだなあ」 しかし、そこに女性に対してのマメさ!という重要な要素が加わらないと、モテモテ男にはなれないのだ、、、 きりちゃんはサッパリ系の今風な感じの顔つきに、やたらと人なつこい、、、う〜むこの辺りもモテモテの秘訣なのか、、、

 デッキで写真を撮っている僕をプロのカメラマンと勘違いして話しかけてきた、将太(しょうた)通称 将坊。沖縄生まれで高校から東京暮らし、今回父親がいる沖縄に戻り、沖縄で暮らすという。大学受験に失敗し、これからの事はまだ決めていないのだそうだが、目指すのは、外国航路の船長だそうで、これまた壮大な夢を抱く19歳。彼は飛行機が好きで、こと、飛行機のメカについては非常に詳しく、僕も舌を巻いた、、、その他の面に関しても雑学大魔王であり、何かとスゴい19歳であった。後に僕とは飛行機の話で盛り上がったのは言うまでもない。そして、彼はなんと僕たちとは違う世界、一等客室を利用している事が判明!う〜む19歳の分際で、、、などと唸ってしまった僕たちであったが、(年齢は関係なく、お金の問題、、、)後に僕の神様になる。

その他にも、ヒロシの友人で偶然一緒に乗り合わせた、全国放浪ライダーで、食事に困ると蟻を食う男、賢一、通称アリクイちゃん、なんだかその他にもたくさん集まってきた、、、愉しい時間が過ごせそうなのである。

 夕方、将坊の部屋(一等客室!!)を見せてもらった。部屋はまあ、ビジネスホテルのツインルームと言った感じではあるが、僕たちの2等客室とは大きく大きく、違う。遥かに広く、洗面所付きだ。 「かりゆしおきなわ」は、いわゆる、貨客船である。北海道方面に向かう太平洋フェリーとかの、「きそ」だの「いしかり」とはあきらかに違う。あちらは、立派な客船仕立てのフェリーであり、総トン数も倍以上ある。かりゆしおきなわは、貨物船の一部に、「まあ、人も載せてやるから(載せてやるから、であって、乗せてやるからとは違うのだ、、、)適当に乗ってたらいいさあ〜、」と沖縄弁で言われている感じである。これは、沖縄弁なので、許せてしまうのだが、関西弁で「適当に載ってろや、ボケっ!」と言われたら、思わず胸ぐらを掴みたくなるのである、、、 そんな中で、この一等客室、太平洋フェリーなどから見たら、2等客室クラスかもしれないが、ここでは、もうワンダフォー ルームであった。洗面所の水道は水が垂れ流せる水道だし、(一般の水道は蛇口がボタン式で、ボタンを押している間しか水が出ない、、、という水資源有効活用タイプで、使う方としては結構不便なのだ。)おまけに、ソファーまで用意されているではないか! いいな〜あ、と思う反面、急に現実に引き戻された、、、僕のベッドの上は完全に荷物で埋まってしまっているわけで、寝るスペースがないのであった。通路も潜水艦の通路の様に狭く、とても荷物を置いておけない。夜中にトイレに立った誰かが絶対につまづいて転倒するのは目に見えている。さあ、困った、と、そこへ思いもかけず神様が現れてこう言った。「正さん(ここでの僕の愛称)今晩、ここに泊まりに来ませんか?」 「へ?」 「僕ここに一人だし、もし良かったらですけど、、、」  迷う事なく、お世話になる事にした。かくして、僕のベッドは荷物置き場と化し、僕は晴れて? 一等客室の乗客と化したのである。   その晩は一等客室にオリオンビールをしこたま持ち込み、ヒロシ、将坊、きりちゃん、正チャン(僕)の出逢いを祝した宴が夜更けまで続いた事は言うまでもない、、、

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かりゆしおきなわから見た夕日。涙が出るほど美しく、胸に染み入る感動の夕日だった。

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左から、きりちゃん、僕、将坊 ほんとに愉しかった、、、出逢ったその日から旧知の友の様だった。

       =====続く=====      

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2008年7月 8日 (火)

7月3日、、、あれから14年、、、ヒロシとの出会いの巻

案内された船室はC−7という部屋で、2段ベッドが3つ、計6人の部屋だった。ベッドのスペースのスペースいっぱいに荷物という、一体どこに寝るんだ!?状態になった僕の部屋に、多少の不安を感じつつ、とりあえずデッキに出てみる。 デッキの上は多少のムシ暑さがあったが、潮風が吹き抜ける分、地上よりは心地よかった。 少し離れたところに、東京タワーが霞んで見え、レインボーブリッジも一部ではあるがその姿をのぞかせていた。船のエンジン音が、ぐおんぐおん と響き渡り、なんとなくたそがれた、、、 デッキにはすでに大勢の乗客が出ていて、みんなそれぞれ外を眺めていた。それぞれの人の胸中にはそれぞれのそれなりに大きな何かが去来しているのであろうが、僕には推し量る事は出来なかった。

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乗船の図、、、こんな感じでノートに記してあった、、、

さきほどの犬を連れたベトナム難民風青年は見送りの人々に手を振って何事か大きな声で話していた。「 いいもんだなあー 」と僕は思いつつも、もし自分がこうされたら、、、結構つらいものがあるかなあ、などとも思ってみたりして、身勝手な独りよがり的想像をしていた。

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ねっとりとした東京港の空気。もうすぐ出港だ。

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空には、羽田に向かう飛行機が列をなして降りていく。思わず写真を撮ってしまう、、昔も今も。

やがて桟橋に、”蛍の光”のメロディーが流れ始め、午後3時、僕は一路沖縄に向けて船上の人となった。

 出航すると、船はまず大きくUターンをして船首の向きを変え、それから東京港 有明桟橋を後にした。犬を連れた難民を見送っていた友達たちは桟橋をどこまでもどこまでも駆けてきた。難民も大きく大きく、いつまでもいつまでも手を振っている。とてもドラマティックな光景が目の前で繰り広げられている。今思っても感涙にむせぶ光景だ。僕は感動に引き込まれるかの様にその見送りをずっと眺めていた。やがて、彼等の姿が見えなくなり当々、難民も手を振るのをやめた。足元には彼の犬がぴったりと寄り添い、彼の顔を見上げていた。なかなか賢そうな犬で、見た目はちょうど、カヌーイスト野田友佑の愛犬だった、ガクにそっくりだ。難民は遠くなった桟橋から目を離す事はなく、その目が少し涙で赤かった様に見えた。

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初めての船旅。ぐおんぐおんとエンジン音を響かせ、船は東京港を進む。少し油臭いような磯の風に、旅の始まりの心地いい緊張感が混じり合い、何とも言えない風情だ。

少しした後、僕はデッキでへたり込む様にすわっている難民を見つけ、思い切って話しかけてみた。彼の名はヒロシ。日に焼けた顔に笑顔がスゴく似合う青年だった。傍らの愛犬の名は”トラ”本名は”八重山寅次郎”あのフウテンの寅さんからとった名前だそうだ。去年一年間石垣島で過ごし、犬のトラはそこで生まれたのをもらって育ててきたのだという。そして彼はこれから再び石垣島に向かい、島のダイビングショップで働きながら暮らすのだという。 「 犬は船内に持ち込めないから、一緒にデッキで寝るんだ 」 屈託のない笑顔でヒロシは言った。「うーむなかなかかっこいい、、、やるな御主、、、」 感動を憶えた僕だった。そしてそんな彼の気持ちの大きさと心のやさしさがこの旅での、はじめての大きな出会いとなった、、、、、

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東京湾を抜けると、外洋は蒼く濃い大海原が広がっている、、、さあ、旅はここからだ!!  

           =====続く=====

※注 文中に出てくる人物名の敬称は省略させていただいております。                          

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